すいか
去年9月(?)にOAは終わってしまいましたが、地味な番組で視聴率も奮わなかったと想像され、勝手にDVDは出ないもんだと思ってたんですが、既に出ていたのを発見。即行ポチしました。
公式ページ。<ポップアップで出てくる、プロデューサーのお手紙が泣かせます。
実はこのカテゴリはiBlogを始めた時から有ったのですが、それはこのドラマの事を書こうかと思っていたからです。
そもそも「すいか」を初めて観たのは職場の近所の中華屋でした(確か5話だったと思う)。ラーメンなどすすっていた所で、なんか気になる台詞、そして気になる音楽......決してでしゃばらず、かといって深刻なストーリーかと言うとそういう訳でもない。このドラマの存在はその時知らなかったのですが、制作者でありながらあまりテレビを観ない自分にとって、その一種異様な、ぽかんと空いたような時間に思わず箸を止め、惹き付けられました。
その時は食事中でも有り、喧騒の店の中でしたので満足に観る事は出来ず、翌週改めて(と言うより偶然テレビをつけたらやってた)観てみました。その時は別な番組を見るつもりでつけたので、ちょこちょこチャンネルを変えたりしていたのですが、目的の番組を見てもどうにも落ち着かない、すぐに日テレにチャンネルを戻してしまう。そんな珍しい体験でした。それ以来、これは半端な作品じゃない、と確信して毎週観る事に。
まず脚本が抜群に良かった。そして言わずもがなの地味(失礼)なキャスティング。小林聡美さんと言うのは前から好きな役者さんの一人ですが、改めて見直してしまいました。その登場人物達がぽつり、ぽつり、とこぼす台詞にこれまた絶妙のタイミング、また、決してうるさくならない音楽。金子隆博と言う人は元米米クラブの人だったんですね、僕は失礼ながら全然知らなかった。
冒頭に紹介したプロデューサーのお手紙は、毎週楽しみにしていた反面、「どうしてこんな企画が通ったんだろう」と、不思議に思っていた自分にとって制作者の誠意が伝わる言葉でした。企画成立から最終回OAに至まで、結構、戦ったんでしょうねぇ......お疲れ様でした。
僕は元々群像劇が好きです。
最初はまるで関係なかった登場人物達が、各々何かを感じたり、傷ついたり、懸命に生きる姿を追ううちに、大きなうねりとなって物語を押し進める。そしてクライマックスにははっきりと、それらの人々の人生に共通したテーマを見る......。主に海外ドラマ、洋画なんかにも多い手法です。(中でも最近最も感銘を受けた映画は「
マグノリア」でした。ですが、この話はまた改めて......。)
しかし日本ではなかなか群像劇の成立は難しいようです。昔は結構有りましたが、それはむしろ「家族」(+下宿人)と言う最小単位の集団を舞台にした物語でした。これに関しては恐らく、宗教観の違いが大きいんじゃないかと思ってます。多の中に個がある日本の文化と、個が有って多がある欧米の文化の違いには、自ずと個からまた回りの事物全てに神が宿ると信じ、多の中での軋轢からの救いを求めた古来日本人の宗教観と、個が有り、多が有り、それら全ての世界を大きな意味で神様が見ている、と信じた欧米の宗教観の違いです。そして核家族化が進む中で、元々集団生活を営む習慣の日本文化に於いては、群像劇と言う物の成立が難しくなってしまったんだと思います。
僕はずっとそんな現代の日本で群像劇を作るにはどんな形が有るだろう、と模索してきましたが、「すいか」はひとつの答えだったと思います。実はまだ、最終回や、見逃していた5話以前の4本を観ておりません。これから少しずつ、じっくり観ながら感想など書いて行きたいと思っております。もしこう言った地味なお話が好きで、未見の方は是非観てみて下さい。DVDも意外と安いですし、恐らくこれからレンタルなんかも有るんじゃないでしょうか。
ちなみにサントラ版は
CCCD
でした......。しかし禁を破って今回は初めて買ってしまいました。
(つД`)
Posted by at 21:34
▼1年前はこんなこと書いてました...▼